XP

XPというといまでは一般の人ではWindowsXPのことであると考える人も多いと思う。しかし、医療関係者あるいは獣医療関係者XPはX線検査あるいはそのフィルムことであったりする。だから、カルテにXPと書いてあるとX線検査をしたと言うことになる。このXはX線のXであり、PはPlateから来ていると言うことらしい、かつてX線検査のフィルムはプラスティックであり、その前はセルロイド、更に前はガラスであった。ガラス表面に、乳剤を塗って使用していたらしい。そのときのガラスをPlateと言っていて、XPと言われるようになったと言うことだそうである。
日本では一般ではX線検査のことを、いまだにレントゲン検査と言う人が多い。英語では、Roentgenという言葉は通常使用せず、RadiographyあるいはまれにX-rayという表現を使用する。「Roentgen」とは言わずとしれたこのX線の発見した博士の名前であるが、この博士の発見した放射線を「Roentgen」という表現はせず、「X-ray」あるいは「Xray」を使用している。(Roentgen博士もX-rayと呼んだし、X-rayと呼ばれることを望んでいたようである。)そして、このX-rayを使用する検査をRadiographyと表現する。
このRadiograpyはRadio-(放射線)を使用した-graphy(写真)であることから造られた言葉である。ちなみに通常の写真は英語でPhotographであり、このPhoto-は光のことでありそれに-graphをつけてるくられた言葉である。ちなみに顕微鏡写真は、Micrographという言葉が使用される。電子顕微鏡写真は、Electromicrographtとなる。
「レントゲンを撮りました。」なんて言われるとちょっと寂しい。でも、「X線撮りました。」と言われても違和感がある。たぶん「X線検査を行いました。」と言うのが正解なのだろう。それでもやはりちょっと的外れのような気がするが・・・。その検査を適切に表す言葉がないのが実情である。英語では「take a radiograph」でOK。(Radiogramという表現もある) 私の師匠1号は、X線撮影をしてもらうときによくふざけて「Nuc’em」(NucはNuclearという核を意味していて’emはいわゆるThemのこと、あわせると放射線を浴びせろと言う意味になると思う)と言っていた。確かに日本語で「エックス線」と言うより「レ線」と言った方が言いやすいね。
とある動物病院では、撮影回数を表記するのに「曝射」という言葉を使用している。そのため、カルテに撮影回数か表記するに「~曝射」だか「~曝」と書いている。間違えて「爆」って書いちゃいそう。いずれにしても簡素化していくカルテ表記もある意味逆戻りだなーってかんじする。ちなみに英語ではshotを使用するので「~shot(s)」って書いておけば少しは簡単のような気がする。使用したフィルム数と撮影回数を表記しておくので 2 films 4 shots とあればたいがい2枚のフィルムをそれぞれを分割して使用して4回「曝射」したことがわかる。

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