画像診断って何だかわかりにくいよね

今更なのだけど、「X線検査や超音波検査、CT、MRIなどの画像から診断すること」ということなのだと思う。本当の定義は教科書などを参照して下さい。

ただ、実際に「診断」と言いつつも本当に診断(確定診断)あるいは本当の病名には至らないことの方が多い。例えば腹部のX線検査を見て「脾臓の血管肉腫ですね」とはならない。もちろん画像以外の情報もとてつもなく重要です。性別、年齢、動物種、体重、症状、血液検査などは最低限必要となる。

業界的にそれで問題ないはず。

じゃあ何をやっているかというと、画像からえられた所見や他の情報とあわせて可能性の高い病名あるいは診断名を可能性の高そうな順に並べること。

例えば、胸のX線検査で、肺が白く見えた時に、「肺水腫や肺炎など何が可能性高い」とかをいう。さらに、そこで心臓が大きければ「心臓病による肺水腫の可能性がある」とかいう。

そして、「次にやる検査は、心臓の超音波検査や聴診、心電図検査、血液検査ではないでしょうか」となる。

とても大雑把な例えではあるけど、ほぼ毎日こんなことをやっている。

私の場合は、X線検査と腹部超音波検査を中心にやっているので、やることはそれほど多くないけど、それなりに忙しいのは、とてもありがたいことであると思っている。

私には、CTやMRIなどの膨大な数の画像データを判断するには時間が足りない。

それよりも、どこの病院でも行えるX線検査と腹部超音波検査を中心に行うことが、社会貢献であると認識している。

細かいことを書くと長くなってわけがわからなくなりそうなのでこの辺で

追記として

超音波検査に関してはちょっと特殊で、画像を読むことだけではなく、適切な画像を得るための手技も重要となる。実際には、検査を行っている人がその場で診断しなくてはならず、保存された静止画像の画像記録から判断するのは難しい。

WindowsパソコンでiPad をサブモニターにする方法

あちらこちらの病院を訪ねて仕事をしていると、空き時間にX線検査や超音波家検査の報告書などを書かなくてはいけないことがあります。そのため、そのような状況になる可能性がある場合には、パソコンを持ち歩くようにしています。使用しているのはWindowsパソコンです。かれこれ30年以上Windowsパソコンを使用してので今更変えるつもりはありません。画像診断をしているけれども・・・事務所には、Mac miniとOsirixとHorosはあります。

さて、携帯性を重視して14型モニターのノート型PCを持ち歩いています。単にWordsなどで文章を書くのは問題なく使えます。X線検査や超音波検査などの医用の画像を見ながら、報告書を書くのには、14型モニターを二画面表示するのはちょっと見えづらいものです。今ではサブモニターなる商品があり、USB-Cなので接続するとモニター用の電源なしで表示することができて、勝手が良さそうです。ただ重そうだったり、かさばったりしそうです。

いつも本や雑誌を読んだり、正常なX線検査や超音波検査の画像を表示したりするためにiPad miniを持ち歩いています。これをサブモニターとして使用できないかと探してみました。

結構いろいろある中でも、今使用しているソフトは二種類あります。WiFi接続する方法とUSCケーブルで直接接続する方法があります。

  1. WiFiで接続

● spacedesk

これはwifi使用して接続する方法です。どのwifiでも接続できるわけではなくセキュリティーなどの条件で接続できないこともあります。wifiの速度や使用するPC・iPad の性能によってはもっさりした動きになり、使いにくいときもあります。

使用するためにやることは2つ、iPad あるいはiPad miniに、App Storeからアプリをインストールします。そして、ノートPCにもアプリをインストールします。

同じWiFiを利用している状況で、Windowsパソコンでアプリを起動時し、iPad でもアプリを起動すると同期が始まり利用できるようになります。PCでモニターの設定をして、サブモニターの設定(ディスプレイ設定>表示画面を拡張する)をして、モニターが上手く拡張できるように設定します。

iPadでアプリを起動した時の画面

  1. USBで接続

● XDipsplay

これはUSBで接続して使用します。多少のもっさり感はありますが安定して利用できます。有線なのでケーブルが必要となります。使用するPC・iPad の性能によって使用感が変わってくるようです。

使用するためにやることは2つ、iPad あるいはiPad miniに、App Storeからアプリをインストールします。そして、ノートPCにもアプリをインストールします。

同じWiFiを利用している状況で、Windowsパソコンでアプリを起動時し、iPad でもアプリを起動すると同期が始まり利用できるようになります。PCでモニターの設定をして、サブモニターの設定(ディスプレイ設定>表示画面を拡張する)をして、モニターが上手く拡張できるように設定します。

iPadでアプリを起動した時の画面

先日の実習セミナー

開始前の実習の準備中

先日は医療情報研究所主催の「パッと描出!腹部エコーテクニック」のDVDの内容にあわせた形での実習セミナーでした。講義なしで、私のデモと参加した先生方の実習のみで行いました。富士フィルム様から超音波検査装置を3台お持ち頂いて、1台に3人で合計9人で行うものでした。1人が実際に超音波をあてて、2人が保定してながら検査しているのをみるという形式で行いました。15分くらいを目安に順番に交代して行き、参加した全ての先生が同じくらいの時間で行えるようにしました。この実習のポイントは、DVDで予習していただき、デモで話した「あてかたやみかた」の内容を自分で確認しながらあてて復習できることはもとより、実際あてている先生と保定している先生方のコミュニケーションも重要なポイントになっています。やはり、この形の実習セミナーが超音波検査法を勉強する上で一番有効な方法であると考えます。

実習中です。先生方は真剣に取り組んでいます。

超音波検査をおこなうときのマットや台

腹部超音波検査や心エコー検査を行う際にある方が便利またはやりやすいので、ちゃんと超音波検査を行うには必要なものです。腹部検査用と心エコー検査用、腹部超音波検査と心エコー検査の両方に対応したものがあります。それぞれの特徴があり一概に一番と言えるわけではありません。

腹部検査用マット

腹部超音波検査では、基本的に動物を仰向けにして検査をおこないます。様々な理由で仰向けにできない場合には横に寝た状態や座った状態、伏せの状態でも行うことができますが、十分な検査ができないこともあります。腹部超音波検査用のマットは、かつてV字マット(超音波検査用V字型マツト)が一般的でした。最近では、筒状のクッションを2つくっつけたような形状のものがあります。個人的にはV字マツトの方が使いやすいと思っています。値段的には、クッション型マットの方が、安いものが多いように思われます。V字マットは、表面の素材やテーベルトとの設置面積によるものかもしれませんが、テーブル上で滑りにくいものが多いように思われます。

◎ V 字マツト

◎ クッション型マツト

https://www.huves.co.jp/product/humax-%e8%85%b9%e9%83%a8%e8%b6%85%e9%9f%b3%e6%b3%a2%e6%a4%9c%e6%9f%bb%e7%94%a8%e3%82%af%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3/

心エコー検査用マット

心臓の検査を行うためには、肺の空気が邪魔になります。そのため動物を横に寝かせて心臓重さなどを使用して下から検査することで、心臓周囲のガスを減らして心臓を見やすくします。

かつては、ホームセンターなどで売っている板のU字型にくり抜いてこたつの脚を付けるなどして自作される方も多くみられました。これを見栄えよく作っている製品もよく見まが、脚が高すぎてしまい、腕を宙に浮かした状態で長時間プローブを保持しないといけないので疲れてしまいます。マットあるいは台の高さは使用している超音波検査装置の心エコー用プローブ縦の長さプラスコードが折れ曲がらない程度の余裕(2-3cmくらい)があれば大丈夫です。

◎ ちゃぶ台型心エコー台 (脚が高すぎ)

◎ 脚を折ったまま2つのトリミング台の間に渡して使用

◎ 心エコー用マット(けっこう薄くて柔らかいので大型犬だと潰れて薄くなってしまい検査がやりにくくなることも)

https://is-vet-medical.com/

◎心エコー用マット 堅め

https://www.huves.co.jp/product/echo-mat2/

◎ 厚いマット型心エコー台

重いので安定性はとても良いです。高いのと穴が狭いので使い方に工夫が必要かもしれません。裏は、メッシュでメンテナンスに問題が出そうです。

https://www.huves.co.jp/product/humax%e5%bf%83%e8%87%93%e8%b6%85%e9%9f%b3%e6%b3%a2%e6%a4%9c%e6%9f%bb%e7%94%a8%e3%82%af%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3/

腹部超音波検査と心エコー検査の両方に対応したマットあるいは台

腹部超音波検査も心エコー検査もできるものもあります。こちらの方が何かと便利なのですが値段が高いものが多いです。

下のものは、浅めのV字ではあり、小型犬や猫の腹部検査では体が安定しないこともあります。しかし、金属のフレームがありことで重さもあり安定性はとてもあります。

http://mechatex.com/animal-medical-device

DVDができました

DVDが出ました

https://vet-movie.com/vtmh01v/

DVDを出すのは初めてですが、何から何までやっていただいてとてもありがたいものです。自分としては、ちゃんとできたと思っていますが、皆さんはどう思われるか、興味深いものです。

感想が聞けたら良いなと思います。

説明の時に便利なのでパッドに入れておくとよい本

最近では動物病院の診察室でも会計や電子カルテなどのためにiPad などを置いてあることも多くなってきています。ここで、飼い主への説明の時にiPad にKindleなど電子書籍を入れて使用して正常なX線像を示しながら行うとより理解してもらえるようになります。私も、このような方法で正常像などを提示しながら獣医師や飼い主に説明することあります。

画像診断は、正常像との比較してどこが異常なのかを示していくのが一番わかりやすい方法であると考えます。その時に病院毎に正常像を残しておくのはとても大変です。そんなとき以下の様な本をパッドなどにいておくとどのような場所でも比較的簡単に正常像を示していくことが可能となります。

今回紹介する本は英語です。画像がちゃんとしているので英語の説明を読まなくても使えます。画像が豊富です。また、時間があるときにじっくり読んでみると新たな発見があるかも知れません。

iPad miniで犬の頭部X線像を出しているところ

最低限これらの本は必要です。

X線検査であればこれ

いろいろなX線画像が多く見ているだけでも楽しい本です。X線画像がきれいでかなり細かいところまで見られるので本当に役に立ちます。

An Atlas of Interpretative Radiographic Anatomy of the Dog and Cat (English Edition) 2nd 版, Kindle版

超音波検査ならばこれ

正常な像から異常なものまでたくさんの画像が見られます。気になる画像のあるページをブックマークすることでいつでも探すことがでる様になります。

Atlas of Small Animal Ultrasonography (English Edition) 2nd 版, Kindle版

動物(四肢動物)の方向の呼び方

医学では、体の前方とか後方とか頭の方や足の方等を呼ぶときに使うのは、それぞれの方向に「側」を付けて表すことになっている。体の前後方向で、前の方と言う場合腹方向ということから「腹側」といい、後の方の場合、背中から背をとり「背側」という。体の上下方向では、頭の方を「頭側」といい、足の方を「尾側」という。頭では、ちょっと違う表現をするようになっている。さらに脳だけだと更に違う方法が使用されることもある。動物、特に四肢動物でも同様の呼び方が使用されている。

図-1 人の方向

絵を使って説明すると以下の様(図-2)になっている。頭から尻尾までは頭側と尾側で表現するが、マズルから先は吻側となっている。頭でもどこでも背側と腹側という。足に関しては、長軸方向は体に近い方を「近位」遠い方を「遠位」と表現し、前後方向を頭側と尾側で表す。しかし、前肢の場合、手根関節を境にその遠位では前方向を「背側」とし、後ろ方向を「掌側」とし、後肢では足根関節から遠位は、前を「背側」とし、後ろ方向を「蹠側」あるいは「底側」とする。

図-2 犬猫の方法の名称 その1

さらにもう少し追加するので図-3参照。言葉で説明するとわかりにくいけれども、右の方を「右側」、左の方を「左側」、あるものより中心に近いものを「内側」、あるものより外にあるもの「外側」と表現する。

図-3 犬猫の方向の名称 その2

これらの呼び方は慣れてくるとものを的確に表現できるのでいろいろなことで役に立つようになる。特にX線検査の撮影を行う際にも読影を行う際にも絶対に使いこなせるようになる必要がある。

ただ、日本の獣医学では医学で使われている言葉をそのまま持ってきて使用されることも多く、前十字靱帯断裂(本来は頭側十字靱帯断裂)などもその一つ。

犬猫の解剖の本 2022/05

とにかく満足できる犬猫の解剖の本がない。

画像診断に適している解剖の本は、個人的には写真などよりも絵、特に白黒で描いているものだと思う。多くの場合、写真でつくられた本は死んだときの状態をフォルマリンで固定されたものを撮影しているものが多く、本来の臓器の位置関係や形状を維持しているものは少ないと思ったから。そしてカラーである必要は無いと思う。確かにカラーの方がすてきだと思うけれども値段が高くなりがちである。
日本語では以下のものをAmazonで見つけた。
犬の解剖は、過去にあったものもありましたが日本語の解剖用語に問題があるように思われた。新しい本はどうなのだろうか。

日本語では以下のものがありました。

Evans and de Lahunta犬の解剖

やはり、英語の方が新しいし安いですよね。Kindle版もあります。

Miller’s Anatomy of the Dog

犬の解剖カラーリングアトラス

翻訳していている先生が大学先生なので、解剖用語が日本で標準のものとなっていると思います。値段が安い。

図解 猫の解剖アトラス

内容は知りませんが、絵はきれいみたいですね。

Journal of ACVIM は現在無料のようです

表題の通り現在ACVIMの雑誌は無料で公開されています。いつまで無料なのか、もうずーっと無料なのかも知れません。PDFも無料でダウンロードできます。アプリもあってとても良い。

ちなみにACVIMはAmerican College of Veterinary Internal Medicineのことで、アメリカの獣医内科学会のことです。ここは、一般内科および循環器科、神経科、腫瘍科などがまとまってあります。そのためココの出版する雑誌の内容は多岐にわたっています。今の流行なんかを見るのに良いようなところもあります。

目を通すだけでも大変役に立ちます。もちろん、馬などの大動物もありますがあまり気にせず、それ以上に役に立ちます。

登録方法は以下の様になっています。

もちろん全て英語です。頑張って読んでいると読めるようになるはずです。馬や牛、羊なんかもあります。タイトルだけ見ていても今の先端の情報が把握できます。興味があるトピックは要約だけでも読めば良いかと思います。

Good Luck!

獣医学における超音波検査の本-2022年4月

2022年(令和4年)4月版

実際のところあまりない。実際には超音波検査では、実習あるいは練習あるのみで数多くの症例をあてた方がよい。

動物の超音波診断アトラス

ちょっと高い(¥30,800)のと古い(2009/6/30)のが少し気になる。しかし、アトラス(図鑑)的なもので画像が豊富なので1冊はあると良いと思う。原本は英語だけれども、もっと安い新しい。Kindleで買うと更に安い。図版が豊富で比較的質がよいこともあり眺めているだけでも十分楽しめるので、英語がわからなくても問題ない。

Atlas of Small Animal Ultrasonography

本 ¥25,727- Kindle ¥18,698- 発売日 2022/5/24 (この記事を書いている時点では未発売、そもそももっと早く出る予定だったような・・・)

イチからはじめる犬と猫の超音波検査

読んだことありません。

腹部エコー検査パーフェクトガイド のどの奥から腹の底まで

読んだことありません。

すべての獣医師のためのPoint of care超音波~超音波次世代テクニック~

「第2章 腹部の先制スクリーニング超音波検査」を書いています。やはり超音波検査の基本はスクリーニングだね。ただ、もう中古本しかないようだし、買って頂いても私に印税は入らない。

読書について

パッド

電車での移動時間は、読書に最適である。ただ、本を持ち歩くのは、かさばる、重い、何冊も持ち歩くことが難しい。そのため最近ではiPad miniのWi-Fi + Cellularモデルを使用している。これで、一度に何冊でも持ち歩くことができるようになったし、好きな場所でその時の気分で読書ができる。Wi-Fiモデルを使用して携帯電話でテザリングすれば問題ない。長時間の使用となると携帯電話のバッテリーの持ちが心配になる。

本を読む場合に、生理学や生物学などを含む一般の本であればAmazonのKindleで十分である。特に、カラー図版のない本の読書ならKindle電子書籍リーダーの方が読みやすいという。ただ医学書となるとKindleにはないが多い。そのため私が利用しているのは、M2PLUSと医書.jpである。どちらでも構わないけれども、基本的にM2PLUSを使用するようにしている。蔵書はほぼ同じであるようだけれども本によっては出版社の関係なのか、どちらかにしかない本もあるみたい。M2PLUSにないときは、医書.jpで探してみると探している本がある時もある。

M2PLUSへのリンク

M2PLUS アプリ iPhone・iPad  Google Play

医書.jpへのリンク

医書.jpアプリ iPhone・iPad  Google Play

Amazon へのリンク

Kindleアプリ iPad  Google Play

いずれの場合でもアプリでもブラウザーでも読める。しかし、購入はブラウザーのみでの対応なので、私はブラウザーで購入してiPad miniのアプリで読んでいる。

Kindleも同様な方法を採用しているので、KindleやAmazonアプリでは本を購入できない。ブラウザーからAmazonにアクセスして本を購入する。

残念ながら、獣医学の本はどちらにもない。英語の原本ならばKindleにあることもある。

Don’t think. Feel!

ブルース・リーの映画で「燃えよドラゴン」の中で「Don’t think. Feel!」という言葉かある。

これについて非常に良いことを言っているサイトがあった。

あの名セリフ「Don’t think. FEEL!」の後に続く含蓄に富んだ言葉、知ってますか?

https://business-study.com/dont-think-feel/

ここではこの先に続きがあって、そこまで知らないと本当の意味はわからないという。

こう続く、

“Don’t think. feel! It’s like a finger pointing away to the moon. Don’t concentrate on the finger, or you will miss all the heavenly glory.”

考えるな。感じろ!それは、月を指で示していることと同じで、指先に集中していると、月の美しい輝きを見逃してしまう。

「これは!超音波検査の実習デモンストレーションの時に使える!」なんて思った。

というのは、腹部の超音波検査実習を始める前のデモンストレーションの時に多くの人が私が当てている動物のお腹とプローブを見ている。でもあてている私は最初にあてる場所の確認の時に見るだけで、あてている場所なんでほとんど見ていない。というのは、実際にあてるときはどんな画像が得られているかを確認しながらあてているので、手元の動きなんで見ながらあてているわけでない。ここからあてて今この画像が出ているなんてことはさして重要ではなく、この画像をだしてどう判断していくのかに注目してもらえたら良いなと思う。

あてている場所に気を取られていると、実際に画像の変化を見落とすこともあるよということなんだなと思う。

だから参加している先生方には画像に注目してもらいたいのである。でも、参加している先生方に「Don’t think. Feel!」って言ってもわかってもらえないよね。でもそんなことの説明に時間をかけるのはもったいないし・・・

呑気

これをなんと読むか?

例文で見た方がわかりやすい。

1. 彼は呑気だ。

2. この猫は呑気している。

1.はもちろん「のんき」と読む。意味は、「のんびりとしていること」というような意味になる。

2.は?

 

「どんき」と読む。意味は・・・「空気やガスを飲み込むこと」となる。そのため「どんき」と読む人は医療関係者であることが多い。

犬や猫は、基本的に鼻呼吸である。鼻で呼吸ができるうちは何も問題がない。犬はパンティングするので、これをしているときは口呼吸である。

でも、鼻炎なんかを起こして鼻づまりになると、口で呼吸しなくてはならない。そうなると、口呼吸が上手くできない犬や猫は、空気を幾分か飲み込んでしまうのである。すると、食道の中や胃まで空気で一杯になってしまう。さらに、犬や猫はゲップの上手ではないので、胃から少しずつ空気を後へ送って小腸や大腸にガスが充満してしまう。空気はほとんど吸収されないので、おならになって出る以外では、胃腸に溜まってしまう。これで、元気がなくなったり食欲不振にったるすることもある。

呑気の原因は、鼻づまりだけではなくパンティングだったり歯や口の中の病気などで唾液を飲み込むことで、ガスが消化管の中に流れ込んでしまう。

人では呑気症とか空気嚥下症といわれていて、胃の不快感や痛み、お腹の張り、げっぷやおなら、おなかからの音なんかが見られる。

呑気症でAmazon見ると

X線グリッド につて

X線グリッドの図

X線グリッドとは、「ブレンデ」とか「バッキー」とか呼んでいる人もいますが、正式な名称はX線グリッドでいいと思います。

このX線グリッドとは、カセッテの上に載せて使用する板状の物です。この役割は、X線検査時に発生する二次散乱線を防止して、一次X線のみのクリアーな画像をつくるための物です。構造は簡単なもので、X線を透さない薄い鉛の板とX線を透すアルミや紙、木など薄い板を、向後に並べ、窓のブラインドと同じよう一定の方向からの光(この場合一次X線)を通すことで、生体にあったって生じた散乱線がフィルムへ到達しないようにしているものです。

「ブレンデ」とは、X線グリッドの別名でありますが、X線グリッドをさして呼ぶ呼び方としては一般的ではないかもしれません。「バッキー」という言葉は、X線グリッドの分類の時使われる言葉で、リスホルム・ブレンデ(静止形)とバッキー(ブッキー)・ブレンデ(移動型)という分類の時にこれらの言葉が使用されます。


使用するときは、撮影する対象物が10cmより厚い時となります。これは生体の厚みが厚くなるほど散乱線を発生するため、許容できる厚みが10cmということです。ただし、10cmを超えても、骨関節や頭部の撮影には使用しない方が良いと考えます。

ここで注意して欲しいのは「10cm以下の部位には使用する必要がありません」という表現より、「10cm以下では使用しない」という方がよりかも知れません。そのため「10cm以上の部位にグリッドを使用しましょう」という考えの方がよりと思います。グリッドを使用しないで済むならそれに越したことはありません。せっかく撮影したフィルムに細かい線が入ってしまうからです。

近ではDR(digital radiography)やCR(computed radiography)が普及してきて、グリッドなしでもコンピュータ処理によって散乱線が補正されて、より良い画像が得られるようになりました。 また、得られた画像が人の目でも見やすくなるようグレースケールの修正やエッジなどの強調も行われていて、時にX線フィルムではあまり見られなかったものが見られるようになっています。(詳しいことはまた改めて)

一番の問題点は「X線グリッドを使用すると線が入る」と言うことです。骨格や関節の細かい構造を見るためにはこの線が邪魔になります。そのため、グリッドを使用して撮影された場合、関節周囲の細かい骨変化や骨の骨膜反応などが確認できないこともあり、正確な読影ができないこともあります。
「散乱線を減らすためにはX線グリッドは必要ですが、骨関節や頭部の撮影には使用しない」と言うことをお忘れなく。

※ 2022/10/12修正


参考HP:
http://www.jichi.ac.jp/usr/radh/admnradh/kennsyu3.htm

以下の本も参考にしてください。

超音波検査方法の学び方

超音波検査は、他の画像診断と違い、患者に対して実際に検査を行っている人が自らその場で診断を下していくという特殊な検査であると考えます。そのため、検査している人の技量や知識、経験などのよって、結果が変わってくることが多い。
 この特殊な検査方法は、学ぶのは結構難しいものであると言えます。一番良い方法は、やはりちゃんとした先生について学んで行くものであるとおもいます。しかし、そのような方法で学ぶためには時間もお金もかかり、実際に限られた人のみが許された方法であると思われます。
そこで、時間があるときに、ネットである程度の知識を得ていくという方法はとても、有効な方法であると考えます。
そこで、まとめサイトで、できる限り時間を有効な方法で学べそうなサイトをまとめてみました。

サイトがなくなったので現在制作中です。

私にもできた! 無料で超音波検査を勉強できるサイト
http://matome.naver.jp/odai/2143218131347747101

じつはこのNAVERでの「まとめ」サイトで何かまとめなるものを作ってみたくて作ってみたというのが実情ででした。

エラストグラフィについて

エラストグラフィーは医学では乳腺腫瘍にはじまり、肝臓や腎臓などでも活躍されています。
残念ながら獣医学ではそれほど浸透していません。
きっかけで、エラストグラフィのついた超音波装置を持っているので、何か活躍できないかと模索しています。
皆様にもエラストグラフィの理解を深めてもらおうと思い動画を作ってみました。

スパイナル針と動物用エコー針の比較

針穿刺によって目的部位の臓器や組織の細胞を採取する方法をFNA(Fine Needle Aspiration)あるいはFNB(Fine Needle Biopsy)と言います。使用される針は、通常の注射や採血に使用する皮下針であったり、カテラン針、スパイナル針などがあります。個人的には、内針がありベベル(針の先端)の形状などからスパイナル針を使用しています。理由は、まず内針があると目的部位まで針先端をふさいでくれるので、他の細胞が入って来にくいような気がする。(あくまでも個人的な意見です。) また、針先端の形状も皮下針のようにサーベル状ではないため、臓器内に入れたときも無駄に組織に損傷を与える可能性が低いと考えるからです。(あくまでも個人的な意見です。)
このFNAやFNBで採取されるサンプルは、細胞のみであり組織しては採取することはできません。そのため、診断は細胞診というレベルの判定になり、確定診断ができることは多くはありません。
さて、仕事柄このFNAを超音波検査下で行うわけですが、いつも使用しているスパイナル針だとベベルのみが見えるだけで、時に針がどこに行ったわからなくなることあります。そこで、最近発売された、動物用エコー針というものを使用してみました。
動物の針穿刺バイオプシー(FNA)に使用するユニシスの動物用エコー針(23G・7­0mm)とテルモのスパイナル針(23G・70mm)をカップゼリー(たらみ)を使用して比較し­てみました。
準備したのは、超音波装置(Hitachi Aloka Noblus)とエコーゼリー、スパイナル針(23G・7­0mm)、動物用エコー針(23G・7­0mm)、カップゼリー(ローソン たらみ ミックスゼリー)です。

2つの針の間に中にエコーゼリーをたらして見ます。

左がスパイナル針で右が動物用エコー針です。やはり動物エコー針の方が針自体を確認でき安心感があります。スパイナル針はベベル(針先端)のみです。
針の角度を変えてみました。

左が動物用エコー針で右がスパイナル針です。動物用エコー針は問題なく確認できますが、スパイナル針はより見づらくなっています。
でも、動物用エコー針で輝いて見える場所と実際の針の場所には少々ずれがあるように見られます。ずれていることがわかっていれば問題ない範囲であると思われます。あとは針の値段ですね。
youtubeに長いバージョンをUpしておきました。興味ある方はどうぞ・・・

久しぶりのブログ更新

ブログを最近更新する機会が減ってきている。なんか情報発信する内容が減っている訳ではないけれども、情報発信するチャンネル(ブログやFacebook、Facebook Page、Twitter)が多くなりすぎてどこにどの情報を流すかなんてことをやるのが多少面倒になっているように感じる。
ここで実験的に(自分に対しての戒めとして)なるべく多くのメディアに同様の情報を流してみるということを試してみようと思う。各内容は同じでも、なるべく文章はコピペをしないようにして、対象を考えながら書くというのは「なかなかチャレンジングではないか」とも考えます。
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 昨日は、逗子にある「トダアニマルキャンプ」という大学の同級生の動物病院に行ってきました。ここの病院にはホームページはないようでGoogle Pageで「https://plus.google.com/114381769642198100567/about?gl=jp&hl=ja」で病院の感じはつかめるかもしれません。
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 ここの病院は、超音波検査を飼い主様の立ち会いで行います。そのため、検査を進めるにあたって、超音波検査装置のモニターの画像を説明しながら行うのですが、なかなか目的の臓器が出ないときはとても困ったり、見えているものよくわからないときなどは言葉に詰まって困ります。
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 立ち会いの超音波検査は、直接飼い主様のお話ができる数少ない有意義な機会です。楽しみながら検査を進められてとても良い時間を過ごすことができました。
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