せっかくだから見ていってやっていって

簡単にお教えします。
しかも超音波検査法を・・・
ほーら簡単
てな具合にはなかなか行かないものだね。
 人に教えると言うことを本業にはしてはいないものの、そこかしこでそんな場面に直面してきた。そりゃ教えやすい人も教えにくい人もいろいろいる。いくらやってもこちらが思っているようには受け止めてもらえていないような気がしてもう嫌になってしまうときもある。
 落ち込んでいても仕方がない。そもそも、こんな私が人に教えるなんておこがましいことを言っていけない。でも、最近では自分がわかっていることや知っていることを相手にわかってもらうと言うことが重要なのかなと感じている。知ってもらおうではなく、わかってもらおうということなのだ。ちょっと微妙ーな違いなのである。でも知ってもらおうではそこいら辺にちょっと書いて紙でも貼っておけばいいのでしょう。
そこでマーフィー岡田の登場だ。「みて、みて、みてみてみて・・・」てな具合にやるのだ。
この実演販売は通りを歩く人にものを売る。はじめから興味のない人に興味を持ってもらって、買ってもらうまで行かなくてはいけない。究極の「わかってもらう」ではないか。マーフィー岡田の口上は七五調である。「お刺身を活かす殺すもツマ次第」とか「サンドイッチでもヨンドイッチでもゴドイッチでも」とかがある。七五調は日本人に受け入れやすいのか。それから、反復して言う、何度も言う。これは何か使えそうでなくはない。
そこ行くお父さん、お母さん、お兄さん、お姉さんちょっと超音波装置を見ていってやっていってよ。
あとは勇気と努力と決断力!

一回目のセミナーを終えて

 一回目を終えてやっぱりちょっと寂しい。定員20人に対して9人の応募であった。「私の力不足も甚だしい」と悩んでいても仕方がない。さらに、3人ずつの3グループで濃厚に行くはずだったのが初っぱなから1人休みで4人ずつの2グループとなり、やや濃厚なでもちょっと寂しいセミナーとなりました。少ない人数であればそれだけ濃密な接点を持つことができると思う。アロカから借りている機械もSSD-3500を2台とSSD-1000を1台を持って来てもらったけど使ったのはSSD-3500の2台だけでした。結果的には良かったか。終わりまで楽しんでいけるようにがんばろう。そしたら松岡修造になれるかな。

もうすぐ始まる

 毎年恒例のようになってきているAJVT主催の超音波セミナー(実習付き)は、おかげさまで今回で五回目である。紆余曲折あったものの何とか続けてきている。
 今年の超音波セミナーのテーマは「どこまで簡単にできるか」ということにしようと思う。今日、車の中で見ていたテレビでテニスの松岡修造がジャニーズのV6にテニスを教えていた。たしかにわかりやすい。超音波セミナーに応用できないものかと考えてしまう。
 教えると言うことはとっても難しい。英語では「See one, Do one, Teach one」 といって、特に医学の分野で言われている技術などを習得するときに使用されている方法のことである。Google とりあえず見て学び、自分でやれるようになり、教えられるようになればイッチョマエということになっている。多分この文にはもうちょっと奥深い意味が含まれているのだと思う。
 超音波検査の場合には2つの要素で検査が成り立っている。まず、いかにきれいな画像を出すか。そして、超音波の画像をもともにどうやって診断に持って行くか。実習付きのセミナーの場合この1つめのいかに画像を出すかと言うことに注目している。これはどちらかというと技術的な要素が強くなっている。それに比べ2つめものは教えにくい。これは「The way I think」が重要になってくる。その画像を元にどうやってその診断にたどり着くのか。
 セミナーではこの技術的な部分中心に教えていくだけなので少しはやりやすい。多少のセンスがあった方が習得は早いが、練習次第でできるようになる可能性がある。そして実はこのセミナーの隠れた特徴は「See one, Do one, Teach one」なのである。このセミナーでは、スライドでの講義、そして私のデモンストレーション、各自の実習という流れになっている。実習は、5人ぐらいでグループを作ってもらって超音波検査をやる人と動物を保定する人2人で残りの人はオブザーバーという形をとって順番に変わってもらうようにする。このセミナーでは講義は大して重要ではない。実際には私のデモンストレーションの方が役に立っていると思う。このデモンストレーションで「See one」となり、実際に各自であててみて「Do one」となり、各自の実習で順番のはじめだった人が後でやっている人の対して自分のやってみた時の感想や自分の知識などを話す。また、多少腕に覚えのある人は、そのグループの中で後れをとっている人に対して教えたり手をさしのべたりする。これによって、「Teach one」に近い効果が出る。ある意味、相乗効果みたないのものができる。多少は参加している人に左右されることはある。これは人数が多くても少なすぎてもこのような効果が出ないと考える。
 でも松岡修造みたいに教えるにはどうしたらよいのだろう。
 やる気の問題か。でも、あれほどまでに熱くなれるか・・・