超音波検査のリアリティー

 超音波検査は獣医業界ではかなり普及した。普及したと言っても、動物で使える装置からとんでもない装置までまちまちである。別の言い方をすると動物では有り余る能力を持ったものや動物では使えないほど動物向きではない装置までいろいろある。確かに使いこなせるためにはそれなりの努力が必要であるといえる。しかし、十分に使用できるとしても使いかたを間違えると能力が発揮できないこともある。
 獣医学の中で画像診断と言う枠組みの中で、超音波検査は特殊なものである。検査する人が主体でありその場で画像診断をする必要があり、検査する人がちゃんと超音波検査ができないとまったく意味をなさない。
 それに比べ人医業界では、そうでもなく医師が超音波検査を行わなくてもよくて、超音波検査担当の技師さんでよい。決まった画像を捉えることで診断ができるというのである。肝臓のこことここなんて場所を印刷して後は気になる部分を印刷して検査終了である。でも、これも技師さんの能力によるところが多いのではないかと思う。なんと言ってもやっぱり誰が検査したかということで決まってくる。実際にのところ、技師さんの方が正確で速くて、患者に苦痛を与えないということがある。
 さらに、超音波検査は通常の画像診断以上に「向き不向き」があると思う。でもその人に向かって「向いていないからやめなさい」とは言えない。でも、そんな人でも、ちゃんと練習すればある程度まではできるようになると思う。現にそのような人は結構いる。そのような場を多く設ける必要があると思う。セミナーをたくさんやると言うことなのか。どの様な人ができる人なのかを判定する基準がない。
 じゃあどうすればいいのか?今考えうる可能性として思いつくことを並べると、一つは超音波検査は再現性がないために、全部CT検査にしてしまいましょう。そして、ある程度講習や試験などを受けた人を、超音波検査を実施し診断できる獣医師として認定していき免許制にする。最後に、なんにもしない。結局は獣医師個人の問題と考えと言うことにする。以上のことぐらいでしょうかね?
 まあ考えることはいっぱいあるけれども、最後の部分になってしまいそうだね。まあ、できる人はできるし、多分こんなことはぐたぐた言っていないと思う。

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