Aloka α6 と α7

超音波装置の入れ替えを検討している先生のところでアロカ(http://www.aloka.co.jp/)
α6α7を横に並べて比較する機会があった。腹部と心臓の両方を検査することができた。とってもラッキーなことである。
α7は少し前に発表された装置で、Alokaの最上位機種α10の性能を受け継いだもので、小型化されある程度の機能をそぎ落とされて洗練された超音波診断装置であるらしい。そしてα6はα7のいいところ?を残してもうちょっと値段を安く、特にSSD-3500とのプローブ共有を目標として昨年末に発売されたものである。いずれも、Alokaの上位性能のを備えたフラッグシップ的な機種と言うことになる。
筐体は両者とも小さい。過去のように大きさと性能が比例していた時代は終わり、小型化が進んでいる。とてもいいことである。両者の比較はもちろん後から出たα6の方がやや有利な部分もあるが、性能などを考慮するとα7の方がいい。操作性は変わらない。プローブの種類は現時点では何とも言えない部分もあるが、今後のことを考えるとα6の方が有利になることは確かである。ただ、SSD-3500のプローブをα6で十分な性能が出せるのかはプローブが出そろっていない現時点では何とも言えない。
画質は値段に比例するのね。正確な値段は把握していないけれども、両者には差があるのは確かである。価格の差が性能の差に比例するのか、それがポイントであると思う。
いずれにしても、性能の高い装置はいいね。

CT被爆

CTにおける放射線被爆は日本が世界一高いと言われているらしい。世界唯一の原爆被爆国日本としては恥ずかしいことであると言える。(放射線の管理が行き届いていないあるいは使用方法に配慮がない)
アメリカ、カリフォルニアでは、約1年前に2才の男に一度に151回のCTスキャンをやったという例がある。これをやった放射線技師は解雇ということで逮捕はされていないようである。人為的な問題か装置の問題かよくわからない。しかし、この事件以外にも他の病院で、同様のCT被爆過剰の事件が明らかになってきている。
(151回のCTスキャンは換算すると 5.3 Gy 脳と唾液腺、7.3 Gy 皮膚、 1.54 Gy 両眼 ということでとてつもなく被爆している、3から8年後に白内障になるかもとのこと)
Radiation Overdoses Point Up Dangers of CT Scans  New York Times の記事から
なぜ日本ではそのような事件の報告がないのだろう。「そりゃ日本だからそんな間違いがない」ならばいいことである。しかし、「そりゃ日本だから表沙汰にはできない」なら困ったものである。ちょっと心配である。
現在のCT装置は通常撮影のX線被曝量が抑えられてきている。単に撮影時のX線量を低下するだけではなく、様々方法でX線被曝量を減らす努力をしているようである。シーメンス(ドイツ)が特に力を入れているように見られるね。
そして、シーメンスのCT装置がどれだけ使用されていてどれだけの線量が使用されているかをリアルタイム(30分おきにアップデイトされている)で見ることができる Worldwide Dose Counter というサイトがある。どれだけ日本が多いか・・・
Siemensct01
シーメンスの低線量CTのサイトはこちら

デジタルか・・・デジタル化

Oneday とある日の仕事。どことは言いませんが・・・。(わかる人にはわかるかも) いかにも画像診断っぽいでしょう。でも、なぜモニターがCRTなのかとか聞かれるいとこまるけど・・・。まあ、CRは入れればいいというものではないですね。ココのCRの装置は問題ないけれども、なんせシステムがだめだめなのでPCにお金かけても仕方がないと思っていたら、安い液晶モニターを持ってきて、Contrastが全くなく本当にだめだめだったので昔あったCRTを使っています。確かに、システムは高いから仕方ないのかもしれないけれども、やっぱりちゃんとしたものを使用しないとね。こんなシステムでフィルムを読んでいるだけであほらしくなってくるから仕方がない。
 やっぱり、世の中のデジタル化したX線への動きは止められないのでしょう。でもちゃんと使用方法を守って使わないとね。でも、CRを入れたら診断できるようになるような宣伝している会社もあるけれどもはっきり言って良くないと思う。全く持って良くない。CRにしたせいで、記録が残るのをいやがり取り直しをしなくなっている病院も多い。簡単に撮影できるからと言って撮影条件があまりにもひどすぎることも多い。それに多くの専門家ががCRはDRへのつなぎの技術だと考えられていると言うこと。最初にCRを開発した富士でさえ、DRをつくっている。
 なかなか従来のアナログなX線の方式を超えるものはできていませんね。なんせ、最初に技術が開発あるいは発見されたのが100年以上前にレントゲン博士によるものだし、根本の物理学に変化はない。確かに技術の進歩によってそれなりに変化はあるものの、管球や発生装置、フィルム、増感紙などと基本は長いこと変わっていない。すごいのはそれが通用すると言うことである。
 そこで、デジタル化を進めた富士はすばらしいと言える。でもやはX線検査はりフィルムとカセッテという感覚があって、CRと言う形になったのかもしれない。しかも、受け入れやすく移行しやすかったのかもしれない。
 増感紙に裏にデジカメをおいて、X線装置のスイッチをデジカメのシャッターに連動すればいいのだし・・・。そんなことを考えると、もっと簡単にX線のデジタル化はできたのかもしれないと思ってしまう。多分それでは受け入れられなかったのかもしれない。まあ、似たような装置を作って売っている会社も長野の方にあったような気がする。
 いずれにしても、モニターで診断すると言うことはフィルムになれた私にとっては非常に煩わしいことである。フィルムの場合よく見たいときは顔を近づけるかフィルムを近づければいいがモニターだとクリックしたりドラッグしたり・・・。でもそれもソフトの部分で何とかすることができるものでなくてはいけないけれどね。クリックして濃度を変えて、クリックして大きさを変えて、などはちょっと大変。
 でも、場合によってはデジタルの方がいいこともあるのは確かである。肺や骨、関節などは特にそう思えるときがある。
 未だにいいとは思っていない。コストに割には十分な仕事(パフォーマンス)をしていないと考えるからである。パソコンパワーは必要ないけれどもモニターやシステムにはお金がかかるというか本来はお金をかけるべき場所でなくてはならない。そこをけちるといいことはない。

Medical Ultrasound Awareness Month

Muam2009800x600_2毎年10月はMedical Ultrasound Awareness Monthということらしいです。米国では。一般の人に超音波検査について知ってもらうとが目的だそうです。米国は特にそうなのですが何か産業団体でも何でも一般の人に広く知ってもらおうとする働きかけはよく行われます。いろいろな団体でも「なんだかんだAwareness Month」とかWeekとかといって積極的に一般の人に働きかけます。一般の人に知らしめる効果についてはどの程度かははかりしれませんが、それをやることでそこで働いてくる人たちや携わる人々に、やりがいというか一体感の意識なんかを強くしていくことをもっていくようになるのだと思います。そんな意味だと私は思います。とてもいいことだと・・・。日本では各産業団体が共同でないかをやる機会は少ないように思われます。ロゴ入りのTシャツやペン、メモパッドなんかをつくってみんなできたりして・・・楽しそう??
いずれにしても、日本ではあまり行われてはいないけれども・・・いろいろな意味で有効であると思います。
Learn more about MUAM at www.sdms.org

超音波診断装置の造影剤の応用方法

 遺伝治療はいろいろな疾患に使用されている。特に腫瘍の治療では効果的な方法として様々な使用のされ方をしているようである。適切な薬物量を目的の部位に必要最低限の時間だけ投与することが重要になり、DDS(Drug Delivery System)が重要なことになる。
 そこで注目されたのが、超音波装置に使用される造影剤である。これらの造影剤は小さな含気している小胞であり静脈内に投与されると血流に乗って全身に広がっていく。そして超音波検査を行っている目的部位にくるとその超音波装置からの超音波によって壊れたり変形したりして特殊な周波数の超音波を出すことで造影効果をだすというものである。
 日本では2種類の超音波造影剤が認可されている。レボビストとソナゾイドである。レボビストは心臓や卵管造影などに使用され、ソナゾイドは肝臓の検査を目的としている。それぞれ造影は全く違った方法で行われる。レボビストは血流に乗って超音波が当たるとこの小胞が壊れて超音波を発生してそれをプローブに返す。これに対して、ソナゾイドは小胞が超音波が当たると変形(振動)することで特殊な周波数の超音波をプローブに返す。レボビストは壊れずに血流に乗ったりクッパ細胞に取り込まれたすることで目的臓器の状態を把握することができる。
 造影剤の話で長くなってしまったが、ここで重要なのは超音波装置によって壊れる方の造影剤である。この壊れる小胞の中に薬物を入れておいて、血流に入れる。そして、目的とする臓器を超音波装置で見てると、血流に乗った小胞がきて、その部位でこの小胞が壊れる。すると小胞内の薬物がその部位に流れ出て高濃度の薬物を目的とする部位に届けることができるというものである。特に遺伝治療に使用される薬物を効果的に目的部位に届けるには有効な方法であると言うことが報告されていた。
 多分重要なのは小胞の超音波造影剤の機能を残しつつ薬物を入れると言うことなのだと思う。でもそこは化学屋さんの仕事である。しかしこの方法が実用化されたらいろいろなことに応用できそうだと思う。抗がん剤入れるとかね。
あれ?別に造影剤の機能はなくてもいいのか?でもあった方がそこに薬剤がきていることがわかるからいいよね。
Sonazoidちなみにこれはソナゾイド

最近のトピック

 最近のトピックと言っても、人医ネタですが、アメリカの画像診断業界では乳腺癌の検診のことがやたらと多いですね。アメリカ人に発症が多いと言うことと関係があるのでしょう。基本となる画像診断装置はマンモグラフィーであとMRI、超音波検査という感じで続きます。我々の業界では全く関係のないことなのですね。猫の乳腺腫瘍の早期発見なんてトピックにもなりはしない。でもマンモグラフィーの板でつぶす装置は我々の業界で何か応用できないものかしら・・・。でも実際には軟部組織の詳細な変化を捉えるという意味ではマンモグラフィーのシステム(X線発生装置からカセッテとフィルムまで)はとっても優れています。エキゾチックなんかにも使えるほどなのでしょう。まあ今ではマンモグラフィーにもデジタル化の波が来ています。確かにデジタルでもきれいですね。でもちょっと値段が高いのは仕方ないでしょう。基本的には軟X線を使用していて小焦点からX線を発生させているので軟部組織の分解能があがり散乱線が少ないというかにじみの少ない画像が得られます。まあフィルムの方も工夫がされていて、片面乳剤であることなどがあります。マンモグラフィーのシステムを使用してちゃんと撮影されフィルムはとってもきれいですね。
 超音波検査装置は乳腺専用と言ったものは見ていないですね。でもMRIは乳腺専用という装置があります。うつぶせに寝た状態で重力に引っ張らせて撮影するという感じですね。そこでバイオプシーもできてしまうと言うことらしいです。どんな感じかは想像にお任せします。というかこのページにまとめてあります。ビデオもありますので興味のある方はどうぞ。
ということで乳腺ネタでした。

EBUS

 サルコイドーシスは我々の業界ではあまり聞き慣れた病名ではありませんが、人では難病指定になっているらしく、診断自体が難しいと言うことです。とくに、胸腔内にできたものはとくに診断が困難と言うことらしいですね。そこでEBUSを使用するらしい。EBUSというのは、Endobronchial Ultrasoundのことらしい。まあ経気管支超音波のこと。今まであった内視鏡型超音波を使用したものなのでしょう。一般的に人では経食道内視鏡検査といえば心エコー検査のための方法であった。だから違う装置(プローブ)なのかもしれません。で去るイドーシスの診断の場合、さらに縦隔洞内のリンパ節にたいして経気管支針生検を行うと言うことなのである。もちろんサルコイドーシスだけに使用するわけではなく、縦隔洞リンパ節の針穿刺が必要なものに関しては有効であると言うことらしい。どうやるのはよくわかりませんが、まあ、大変なことですね。
このページに詳しく書いてある。
ビデオなんかもあり針が刺さっているのがよくわかります。
これなんか最近アメリカでの話題みたいですね。

画像診断トレンド @ 獣医学

 最近、世の中に最新画像診断ネタが少ないと思う。
 いま私が仕事しているのは画像診断と言っても、X線読影と超音波診断が中心となっている。特にX線読影はもう100年もの間基本的な技術的な革新はない。最近になってやっとデジタル化したと言うことが一番の話題である。デジタル化はCRとDRがある。CRはコンピューテッドラジオグラフィのことで、X線撮影で得られた情報をカセッテの中のフィルムではなくイメージングプレートというものに写して、それを機械で読んでデジタルに変換するいくというものである。DRはデジタルラジオグラフィといって、カッセテの代わりに検出器をおいて、直接コンピュータに取り込むといったものである。今では、異常なほどCRがもてはやされている。これはもともとこれを作ったF社のおかげである。読み取りの装置も小さくなったし安くなってきた(実際はまだまだ高いけれども)。でも、このシステムは、カセッテを使っている以上、現像の煩わしさはないものの、手間がかかる。やはり、単純な手順で撮影できるDRが主流になってくるのであろう。まあ、CRはDRへのつなぎの技術なのでしょうね。
 そして、超音波検査も基本的な部分はほとんどがデジタル化してきていることもあり、あてる人にあまり関わりなくきれいな映像ができるようになってきた。でもやっぱり、生き物相手である以上やはり基本的な部分がないと診断できない。特に、超音波検査は検査を行っている人がその場で診断しない限り診断につながらないことが多い。検査をすべて録画してもらってみてもわからないものはわからない。なんなばらつきのある検査にお金を払うなんてという意見がないこともない。それよりも麻酔をかけて全身をCTで撮影してやると超音波検査では得られなかった情報がいろいろ得られる。これに関しては超音波検査はCT検査にはかなわないといえるでしょう。まあそのうち、超音波検査よりもCTをやって・・・見たいはなしになるのでしょうね。
やっぱり画像診断は機械勝負なのでしょうね。CTの256列で「えいやー」とやられたらたまらない。でも3TのMRIはどうなのでしょうか・・・。

核医学のリアリティー

 先日の学会で農林水産省の畜水産安全管理課の人が来て今回の獣医療法の改正について話をした。結局のところ我々が核医学でできるのはTc-99m(テクネシウム)とF(フッ素)-18のみであるということでした。(今更知ったかよ!!)基本的に我々獣医師で使用できるのは医薬品として認可されているものであり、自分の場所で製造することは許されていないということでした。
 Tc-99mは半減期6.01時間でありガンマー線を放出する核種である。Tc-99mではガンマカメラと SPECT (Single Photon Emission Computed Tomography)を行うことができる。よく使われるのはボーンスキャンということで、骨変化が起こっている部位を調べることを目的とした診断方法である。ほか、キドニースキャンやラングスキャンなどがある。実際には転移探しなんかに使用されると考えますがどの程度の需要があるか・・・。
 また、F-18は半減期が109.8分でありより短いが、対のポジトロン (陽性に荷電した電子)を放出する。そのため、 PET (Positoron Emission Tomography) に使用することができる。 FDG (Fludeoxyglucose) にタギングして使用して行う。悪性腫瘍の診断などに使用することができるらしい。
 これらの廃棄物はF-18に関しては通常ゴミとして捨てられるようだが、Tc-99mは専門の業者に頼まなくてはならないようである。(都道府県指定の業者ということらしいけれど、まだ決まってないようなことをいっていた・・・)
 やるとなったら施設に放射線取扱主任1種または相当?の責任者を置く必要がある。本当に臨床に必要かどうかは別として、ちょっと興味がありますね。ガンマカメラぐらいならやってもいいかもしれません。どうせやるならSPECTかな・・・。アメリカの獣医界ではPETととかSPECTなんてやっていないでしょうね。たぶん必要性を感じていないのでしょう。
 CTとMRIの区別できない人たちもいっぱいいるのに、PETとSPECTの違いを説明するのは大変そう。

今日は午後から学会

 今日お昼から学会に参加した。午前中はいろいろと仕事があった。(これを書き始めたのは行きの埼京線の中)大宮はやっぱり遠いよね。ゆっくり休もうと各駅停車に乗ったら赤羽で飽きちゃいました。もっと空いていると思ったら案外混んでいてパソコンを広げる気がなくなった。そこでこれを書き始めたのである。まだ着かない。
 このままだと昼飯の時間がなくなってしまう。とか言いつつ駅降りてから手打ち蕎麦屋さんを見つけてを鶏せいろを食べてから20分位遅れて到着した。ソニックシティーの入口は?受付は?よくわからない。地下の展示場にあるのね。と日大外科教授の田中先生にご挨拶。受付を済ましてとラディオサージェリーの教育講演・・・ごめんなさい!興味ありませんでした。そーっと外に出て、外科の神経外科の発表会へ。これはまあまあ興味深かった。(そんなこんなことを書いたりいろいろ携帯を使っていると電池の残量低下のため中断)終わってからCTの座談会で聖マリアンナ大学の先生がCTについて講演した。談話会というからには意見交換などがあってもよかったのかなと思う。獣医イメージングサポートの岩吉さんにあいさつして、麻布大学の放射線科の教授の菅沼先生にご挨拶。「生活できているか」という心遣いにありがたく感謝いたします。同級生で日本大学の綜合臨床の准教授の山谷先生にあったのでいろいろ雑談。
帰りは少し飲んで帰りました。
明日も参加します。
明日はもっとおもしろいといいなと思う。

検視にエコー

 「携帯エコーで検視の精度向上を」とのことで検察庁がエコーを検視に導入とのこと。3月から導入が始まっていてもうやっていると言うことなのでしょうかね。死体対象の超音波検査っていうのは非常にやりにくいと思う。その時点で殺人か事故かがわかればいいのでしょうか?本当にわかるのでしょうかね?
 死体には実際には超音波検査装置を使ったことはない。無くはないか・・・。チラ見程度はやったことがあるけれどもなかなか難しいね。死後硬直しちゃうとねどうしようもない。それに、死後変化についての知識がなさ過ぎで、見えた異常が生前のものか死後のものなのかは判定できない。腹腔内に、液体貯留があるかとかマスがあるとかならね。
 この記事に関して載っていた写真に写っていた超音波診断装置はSonoSiteである。ちょっと古いやつ。まあ、携帯型といった時点でSonoSiteでしょう、やっぱり。というか、携帯できる超音波装置ではなく携帯しながら超音波検査ができるという装置は他にはないでしょうね。でもドプラ装置は必要ないね。だって死んでいるんだもの・・・。合掌

ハンドヘルド型X線装置

Nomadというものがあるらしい。早速HPにて確認した。大きなドライヤーみたいなものでちょっと重そうである。(写真参照)どこかに動画もあるけれども、重そう。実際には5.5lb(パウンド)であるから 1 lb = 0.4536 kg ということなので 5.5 lb = 2.495 kg でほぼ 2.5 kg となる。ちょっと持つ分にはいいかもしれないけれど持ち続けるのはちょっと大変そうだね。電池で可動?で 2.5 mA で、照射時間は 0.01 - 1.0 秒で、焦点距離 20 cm で照射野は 60 mm の円形だそうです。ということから、よっぽど感度のいいフィルムシステムでないと照射時間1秒となりますね。CRなら行けるかな?でもこんなものを作ろうという考えはすばらしいね。日本では使えないけれど(認可が下りていないから)こっそり持ってきて・・・
用途は、歯科、獣医科、検視などで値段は $7460.00 とか $7495.00 とのことでざっくり 80万円ぐらいでしょうか?どうなんでしょうね?
それよりも、やっぱり小さい超音波装置がほしいね。Prosound C3 とか C3cv とかいう超音波装置がアロカから発売されている。ノートパソコンタイプで C3 が腹部用で C3cv が心臓用ということみたいです。両方というわけにはいかないんですかね・・・。
やっぱりα7ですかね。小さいしね。
 

超音波検査のリアリティー

 超音波検査は獣医業界ではかなり普及した。普及したと言っても、動物で使える装置からとんでもない装置までまちまちである。別の言い方をすると動物では有り余る能力を持ったものや動物では使えないほど動物向きではない装置までいろいろある。確かに使いこなせるためにはそれなりの努力が必要であるといえる。しかし、十分に使用できるとしても使いかたを間違えると能力が発揮できないこともある。
 獣医学の中で画像診断と言う枠組みの中で、超音波検査は特殊なものである。検査する人が主体でありその場で画像診断をする必要があり、検査する人がちゃんと超音波検査ができないとまったく意味をなさない。
 それに比べ人医業界では、そうでもなく医師が超音波検査を行わなくてもよくて、超音波検査担当の技師さんでよい。決まった画像を捉えることで診断ができるというのである。肝臓のこことここなんて場所を印刷して後は気になる部分を印刷して検査終了である。でも、これも技師さんの能力によるところが多いのではないかと思う。なんと言ってもやっぱり誰が検査したかということで決まってくる。実際にのところ、技師さんの方が正確で速くて、患者に苦痛を与えないということがある。
 さらに、超音波検査は通常の画像診断以上に「向き不向き」があると思う。でもその人に向かって「向いていないからやめなさい」とは言えない。でも、そんな人でも、ちゃんと練習すればある程度まではできるようになると思う。現にそのような人は結構いる。そのような場を多く設ける必要があると思う。セミナーをたくさんやると言うことなのか。どの様な人ができる人なのかを判定する基準がない。
 じゃあどうすればいいのか?今考えうる可能性として思いつくことを並べると、一つは超音波検査は再現性がないために、全部CT検査にしてしまいましょう。そして、ある程度講習や試験などを受けた人を、超音波検査を実施し診断できる獣医師として認定していき免許制にする。最後に、なんにもしない。結局は獣医師個人の問題と考えと言うことにする。以上のことぐらいでしょうかね?
 まあ考えることはいっぱいあるけれども、最後の部分になってしまいそうだね。まあ、できる人はできるし、多分こんなことはぐたぐた言っていないと思う。

fMRIとキムタク

 もう6月ですね。衣替えです。先日放送されたらしいキムタクのドラマに便乗して(見ていないけれども)fMRIについて・・・書こうと思ったらfMRIをよく知りませんでした。ちょっと調べながら動物での応用について考えたいと思う。
 fMRIのfはfunctionalのことで、機能のことで、ここでは通常脳の機能のことを意味している。fMRIでは脳の機能を見るためのMRIなのである。
 脳の機能が亢進すると血流や代謝の変化がある。fMRIはその変化を見つけることで脳の機能している部位を見つけるというものである。一般的にはBOLD(Blood Oxgen Level Dependent)法と言われる方法が使用されるようで、血流の増加に伴う酸化ヘモグロビン量の増加が機能亢進した部位で増加することから信号の変化があるということで、これと機能亢進していないときを比較することで判定するらしい。詳しく書くとボロが出てしまうので簡単に書くとそんなところ。基本的には高性能のMRIを使用する必要があるということ。通常はそれ専用に作られたMRIがあるらしい。こうなってくると画像診断の域を越えてしまう。脳生理学や心理学方面の話だね。動きには弱いらしくお話ししながら撮影なんてできないらしい。
 いずれにしても動物に於ける応用って難しそうだね。考えてみるとMRIのガントリーの中でジッとなんてしているわけがなく、犬にお肉を見せてとか嗅がせてその時の脳の変化を見るなんてできないのでしょうかね。このようなMRI撮影は麻酔がかかってちゃできないような気がする。麻酔の種類や方法によっては可能か?
参考にしてください。
脳科学者から見たキムタクのドラマ評
WikiのfMRI
結局キムタクはどうでもよかったか・・・。あのグループも最近よくわからないしね。Sports Music Assemble People・・・

最近話題のCT Virtual Colonoscopy (CT 仮想結腸内視鏡)

 CT 仮想結腸内視鏡検査はヘリカルCTで撮影されたデータを元に結腸部分のデータを取り出して結腸内視鏡と同様の3D画像を作り出すことで、あたかも内視鏡をしたような像から診断をすることである。画像診断はかつて二次元画像を元に診断を下すことが多かった。しかし、最近ではCTデータが詳細になったことで、この得られたデータから結構詳細な三次元画像を作り出すことができ、さらに内視鏡のような画像を作り出すことができるようになってきたことはすばらしい。もちろん使用するソフトによるところは非常に大きい。ほとんど無料のソフトはないのだが、唯一MacでOsiriXがある。これを使用するとやりたいことがほとんどできるらしい。Macユーザーではないので使用したことはないけどね。(MacでOsiriX使って、Virtual PCか何かでMicrosoft Officeを使えば医院じゃないなんて意見もある。それほどの価値がある・・・?)じゃあWindows用では?Realiaというのもあるようですが・・・使用期間中にちゃんと使えるようにならないと使わしてもらえないらしい。でもって、持っているCTのデータでちょっと小腸のガスの多いところをつかって仮想内視鏡みたいにしてみた。なんと私でもできる!!
Colonoscopy001いままで画像診断に3Dは必要ないと思っていたけれども、こんなに簡単にできるならばちょっと考え直す必要があると言える。小腸内にガスを送ることが出るならば仮想小腸内視鏡なんて簡単にできることになる。これはちょっとおもしろいと言える。
 結腸の内視鏡は何かと大変である。でもいろいろな面でCTならば楽だろうと思う。でも、浣腸は必要だけどね。問題は浣腸しても便などが全部きれいに流れ落ちないという問題である。そして、時に便はポリープと区別できないこともあるらしい。そこで専用の造影剤がああるということなのらしい。Tagitol Vなんてものもある。バリウムベースだけれどもね。なかなかね、そこまではね。じゃあすっごく薄めたバリウム造影ではいかがでしょうか?

画像診断の意義

 とっても春らしい陽気になって何もやる気になりません。いやいや今やってもうまくいかないのである。先日行った往診で領収証持っていくのをを忘れたぐらいならまだしも、超音波装置を持っていくのを忘れ、取りに帰って1時間の遅刻なんてこともあった。この仕事を10年近くやっているけれども初めてである。
記憶している限りでは・・・
 そうそう、日本に帰ってきて10年以上になるけれども、未だにアメリカのような画像診断の考えは定着していないんだなと思う。私が思うに画像診断は独立して行うものであり内科や外科の一部ではないし、画像を読むことにトレーニングを受けた人に読んでもらうことで多くの場合より多くの情報が引き出せるのである。(関係ないけれども内視鏡は画像診断ではない!!) 困った症例だけを見てもらうというのは本来は違うと思う。重要なのは読影が正確かどうかと言うことは確かに重要であるがそれだけではなく画像から得られる情報は今ある症状だけに対して重要な意味があるわけではないと言うことである。だから、画像診断で得られた情報が現症状や状態と一致しなくても、重要な情報であるはずだと言うことである。結局、日本では画像診断という概念根付きにくいということなのかもしれない。特に、今の獣医学業界では専門性が高くなってきているけれどもそれが、どの程度意味があるかということを問い直して見る必要がある思う。中途半端な専門性はお互いに不利益を生み、飼い主を混乱させるしかないと言うことに気がつく必要があると思う。
でも言ったモンがちだもんね・・・orz
Sakura










お花見行けた\(^o^)/

やったー!!

 全てが混沌としている今、ふっとすると目的さえも見失ってしまいそうになっている自分に気がついてちょっとビックリ。でも何も良いニュースがない世の中でワールドベースボールクラシックの日本再び優勝の知らせには元気付けられた人も多いと思う。私も元気付けられたしモチベーションが上がった。
 それにしても以前からX線造影検査は好きではない。検査の手間がかかるし時間がかかるし、枚数沢山などなどの割には得られ情報は少ない。特に、消化管造影検査はいろいろと大変である。人業界に比べ造影検査の方法は明確なプロトコルがない。なので、テキストに書いてある量の造影剤を口から入れて、適当な時間で撮影して行く。
 本来造影検査は目的を明確にしてから方法を決定して行く。異物を見たいとか、胃の通過時間、消化管の異常、胃の変化、食道などなど目的はいろいろであると思う。それから、それぞれに適した方法で造影剤の量や撮影タイミング、ポジションが決まってくる。上記のような方法では、実際に見えていないことが多いのではないかと思われることも多くある。本来、造影検査は特殊検査であり一般腹部X線検査を行ったあとで、目的を持って行うものなんだと思う。でも、一般消化管造影検査なんてカテゴリーを作ればいいのかな。
質問があるから答えがある
と、造影検査について言っていた先生がいる。それもそうだと思う。質問に応じた造影検査を行う方が時間の浪費も飼い主や先生たちのお金も無駄にならない。だって、消化管造影で50枚とかとることもあるというかかつていた。50枚全部請求したのだろうか・・・。いったいいくらになるのか?

第3回目セミナー修了

 第3回目セミナーが終了した。とてもゆるーい感じのセミナーとなってしまった。理由は得分野でない心臓がトピックであることだけではなく、施設の問題などもある。施設に関しての話は追って書いていくつもり。スライドの順番が間違っていたり、同じスライドが変な場所に入っていたりなどなど・・・。スーと流したりしたものの、ばれているでしょう。でも、その次の日(土曜日)の夜から具合が悪くなって、日曜日はズーとぼーっとしてしまった。今でも少し違和感がおなかにある。あとセミナーはあと2回(2ヶ月)、それまで施設はもつのか?などと言うことは気にせずに、やれるとこまで行きましょう。あはは・・・は

第2回セミナー修了

 第2回目の超音波セミナーが終了した。無事に・・・。受講者が満足したがどうかはさておいて、達成感は大きいね。とっても疲れた。今でも眠いね。まだ、頭がボーッとしていて反省点が浮かんでこない。今思いつく反省点は、もっとスライド作成に時間を費やすべきだったと言うことかな。もっと吟味すべき点が多いような気がする。もっと絞り込んだトピックにするべきではなかったか・・・とかね。まあ、終わったものはしょうがない。次回からのセミナーにかけよう・・・。心臓を教えるのはちょっと大変。みんなが心臓の形をちゃんと理解してるわけではないからである。プログラムに詳しくてCGがバリバリに作れるのなら、あーんなことやこーんなことをしてみたいなんて思うけれどもできずにいる。お金をかけて作ってもらうしかないのであろうか・・・。
 超音波検査では腹部と心臓に分けて考えるとどちらが難しいかというと、私はやっぱり腹部なのではないかなと思う。心臓は対象は1臓器である。しかも、ポンプなので構造や動きがわかればいいのである。そのため、B-mode検査やM-mode検査、ドプラー検査、カラードプラ検査などと決まったことができれば終わるのである。ちゃんと当てれれば診断ができるのである。しかし腹部は、各臓器がちゃんと見られるのは当たり前で、それだけではなく症状や病歴、検査結果、他の臓器の超音波検査などの情報を組み合わせながら今見ているものに対して画像診断していくことになるからである。よーく考えながら診断していくということになる。まっ、ある程度は慣れてくるけれどね。やはり超音波検査は慣れが重要なわけかね。じつはこれなんかもトレーニングなんだけれどもね。ちゃんとできるのは難しい。私だって未だに不十分である。

第2回超音波セミナーの追加テキスト送付

 やっと第2回目の超音波セミナーの追加テキストの送付が終わった。スライドの準備もかなり終わっている。いい傾向である。ココで、気を抜くと全部だめになってしまうので気をつけなくてないけない。
 気がつくともう12月であり年末である。もう今年も終わりなのである。最近仕事が詰まっていて、息苦しくなってきたけれども今年もあとちょっとなので一気にいってしまうしかないのである。